十五夜
今年の十五夜のお月さんは、出てくるのが早かったように思い
ました。皆さんの所はどうだったですか?
いつもは、日暮れて真っ暗になった空から、大きな大きなお月さ
まが、岩戸山の山ぎわに上ってきます。まるで、初日の出を待つ
ようにみんな今か今かと待つものだったようでした。
今年は、まだ暮れなずむ空に、まるで朧月のようにでていたのが、
ちょっと不思議な気がしました。そのうちすっかり暗くなり月の光は
こうこうと照りだしました。空気はお昼の夏日の暑さを残したままでした
が、空はまぎれもない中秋の名月でした。
昔、十五夜の行事で、部落ごとに子供たちがおじさんやお兄さん達と
前日に山にカヤを取りに行くものでした。カヤを沢山収穫したら、カヤ
を束ねて頭からかぶって町に降りて、町を練り歩きます。
「十五夜のお月は はよう出ておじゃれー
子供は 、 は よろこーび 綱を引く
あやぁーんとな あやぁーんと せっせ 」
と歌いながら行列を作って歩きます。
カヤは後で、おじさん達が、束ねて大きな綱を作ります。十五夜の晩
にこの綱を引きます。
もう半世紀くらい前の話になりますね。頭にかぶった草の香りを
今でも思い出します。
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